干物は魚の代表的な加工方法で、現在でも多くの魚が干物に加工され販売されています。
有名なのは干物に適した鰺ですが、のどぐろも干物に適した魚です。
この記事では干物についてご説明していきます。
【干物とは】
干物とは主に魚類で水分を適度に抜いてある加工方法のことです。
異なる漢字で間違えやすい乾物(ひもの)は、魚類以外の野菜や果物で、完全に水分が抜けたものを指します。
完全に水分が抜けている乾物は常温でも保存が可能ですが、干物は水分がまだ残っているため保存食といっても最大でも1週間程度しかもちません。
【干物にする理由】
干物の歴史は深く、約4,000年前の縄文土器から貝の干物が出土したことからその時代から続いている日本の食文化といわれています。
もともとは保存食として誕生し加工されていた干物ですが、保存技術が発達した現代でも残っているのは干物にすると旨味が増すためです。
のどぐろは日本海側が主な漁場となるため、遠方に流通させるにも保存が効き、旨味も増す干物に加工するのは一石二鳥なのです。
【干物にすると旨味が増す理由】
なぜ干物にすると旨味が増すのでしょうか。
旨味とは、この場合イノシン酸とグルタミン酸というアミノ酸のことを指します。
これらのアミノ酸は酵素の働きにより生成されるのですが、その酵素は37℃付近で最も活性化します。
37℃付近とはちょうど天日干ししたときくらいの温度ですので、干すことで酵素の働きを活性化させ、旨味が凝縮されるのです。
【まとめ】
のどぐろも干物に加工されて売られているものが数多くあります。
塩焼きでも刺身でも美味しいのどぐろですが、干物にすることでさらに旨味が凝縮されて至高の味となります。
のどぐろの干物を見かけた場合はぜひお試しください。