のどぐろの喉が黒い理由

一般的にのどぐろと呼ばれている魚の正式名称は「あかむつ」であると先日ご紹介いたしました。
のどぐろは漢字で書くと「喉黒」で、読んで字のごとく喉が黒いことから名づけられた名称です。
新鮮なのどぐろでも口から中を覗けば真っ黒なのですが、実は口から見えているのは内臓です。

【のどぐろの喉はなぜ黒いのか?】

のどぐろは水深100mから200m程の深海で暮らしています。
底のほうの砂地でひっそりとイカやエビなどを食べているのです。

水深100mにもなるとほとんど光が届かない深さになってきます。
エサを食べるには、獲物に気づかれないようにする必要があります。
そこで、のどぐろは口の中を黒くすることで、口を大きく開けても獲物に逃げられないようにしているのです。

ちなみに、のどぐろは「あかむつ」という正式名称の名の通り、身体の表面が赤いのですが、これも獲物を捕まえるのに役立ちます。

前に述べたとおり、のどぐろが生息している場所は深海で、光がほとんど差しません。
光が差さない場所の光は赤いものが多くなります。夕日が赤い原理と同じです。

周りの色である赤と同じ色の体表を持つことで、見えにくくなったのどぐろは獲物に気づかれにくいというわけなのです。