のどぐろの漁法

のどぐろはほぼ1年中を通して漁獲される魚です。
のどぐろ漁に用いられる漁法は底引き網漁業、ごち網漁業、延縄(はえなわ)漁業、刺網漁業と様々です。
後述しますが夏場は底引き網漁業が禁漁期間に設定されていることが多く、主にその間に行われるのが延縄漁業になります。
延縄漁業で漁獲されたノドグロは特に鮮度が抜群です。

もっとも一般的なのは底引き網漁業

底引き網漁業とは、漁船から伸ばした曳き綱(ワイヤー等)に連結した漁網を曳航し、漁獲を行う漁法です。
1つの網を2隻の漁船が一定の間隔を開けて並んで引っ張る2そう引きと、網を広げるための開口板(オッターボード)を付けて1隻で引っ張る1そう引きがあります。
海底付近に生息している魚類(カレイ、アンコウなど)や甲殻類(カニ、エビなど)バラエティ豊かなものが漁獲されるのが特徴です。

夏場は禁漁期間になっていることが多い

各地の漁業協同組合では、夏場の時期を底引き網漁業の禁漁期に設定していることが多いです。
なぜ夏場を禁漁期とするのかというと、海を休ませることで、海の環境を維持していくため。
そして海の資源を有効に使い続け、自然と共存していくためです。

加えて、夏場は魚の需要が多くないということで、魚を獲ってもどのみち値段が安くなってしまうであれば、その時期を禁漁期として海を休ませようとの考えだそうです。

限られた海の資源を有効活用し、なるべく高く売ることで自らの生活も成り立たせ、海洋資源に負担を掛けないようにする。このような自然と共存していくという考え方は、元々日本の漁村で受け継がれてきたことなのです。