のどぐろの有名産地を漁獲量ランキングとともにご紹介!近年新たにのどぐろが出現するようになったエリアとは?

のどぐろは高級魚として知られ、そのおいしさから非常に人気がある魚です。のどぐろといえば、金沢をはじめとした北陸地方の名産品というイメージを持つ人も多いかと思いますが、漁獲量のデータを参照すると、実は山口県と島根県の漁獲量が突出して多いことがわかります。
※参考:https://abchan.fra.go.jp/wpt/wp-content/uploads/2020/trends_2020_02.pdf 

本記事では、のどぐろの有名産地を漁獲量ランキングとともにご紹介。また、近年新たにのどぐろが水揚げされるようになったエリアについても触れていきます。各県の特色も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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のどぐろの有名産地と漁獲量ランキング

のどぐろ(正式名称:アカムツ)は、スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科に属する魚です。主に日本海で水揚げされる魚として知られており、その脂ののりの良さから「白身のトロ」とも呼ばれる高級魚でもあります。

下記はのどぐろの漁獲量をもとにした都道府県別ランキングです。

順位都道府県名漁獲量
1位山口県652トン(2019年)
2位島根県591トン(2019年)
3位兵庫県80トン(2019年)
4位鳥取県71.9トン(2019年)
5位新潟県67トン(2019年)
6位石川県59トン(2019年)
7位福井県29トン(2018年)
8位秋田県22トン(2018年)
9位富山県21トン(2019年)
10位山形県12.4トン(2018年)
11位京都府8.3トン(2018年)
12位青森県6トン(2018年)
※漁獲量の算出は下記資料を参考にしています。なお集計時期に差があり、2018年と2019年の漁獲量が混ざっているため、漁獲量を正確に反映したランキングではありません。また、のどぐろの産地として知られながらも漁獲量のデータが下記資料に掲載されていない地域(長崎県など)は、ランキングから除外しています。
参考:https://abchan.fra.go.jp/wpt/wp-content/uploads/2020/trends_2020_02.pdf 
参考:https://abchan.fra.go.jp/resource_trends_report/2018/201807.pdf 

1位:山口県

山口県は、のどぐろの漁獲量が全国1位の652トン(2019年)を誇ります。とくに下関漁港(特定第3種漁港)では秋から冬にかけて多くののどぐろが水揚げされ、その多くは東京や大阪など大都市圏に出荷されています。下関といえばトラフグやアンコウが有名ですが、実はのどぐろの水揚げ量も全国トップクラスに多いのです。

2位:島根県

島根県ののどぐろ漁獲量は591トン(2019年)で、全国2位です。浜田漁港がとくに有名で、高品質なのどぐろが「どんちっちノドグロ」としてブランド化されています。

参考:どんちっちノドグロ | 浜田市

島根県には全国に13港しかない「特定第3種漁港」に指定されている浜田漁港があります。特定第3種漁港とは、利用範囲が全国的な漁港のうち、水産業の振興のためにとくに重要であるとして、漁港漁場整備法の政令で定められた漁港のことです。

参考:公益社団法人 全国漁港漁場協会「特定第三漁港とは」

特定第3種漁港一覧は以下の通りです。

  1. 八戸漁港(青森県八戸市)
  2. 気仙沼漁港(宮城県気仙沼市)
  3. 石巻漁港(宮城県石巻市)
  4. 塩釜漁港(宮城県塩竈市)
  5. 銚子漁港(千葉県銚子市)
  6. 三崎漁港(神奈川県三浦市)
  7. 焼津漁港(静岡県焼津市)
  8. 境漁港(鳥取県境港市)
  9. 浜田漁港(島根県浜田市)
  10. 下関漁港(山口県下関市)
  11. 博多漁港(福岡県福岡市)
  12. 長崎漁港(長崎県長崎市)
  13. 枕崎漁港(鹿児島県枕崎市)

日本国内には2,777の漁港がありますが(令和5年4月時点)、そのうち特定第3種漁港は13港と全体の約0.47%を占めるに過ぎません。しかし、その漁獲量は日本全体の約30%を占めるともいわれています。

なお、島根県の浜田漁港は、のどぐろ以外にも鰈(カレイ)や穴子、鰆(サワラ)、鯵(アジ)、アンコウ、ケンサキイカなどの産地として有名です。

3位:兵庫県

兵庫県ののどぐろ漁獲量は80トン(2019年)で、全国3位となっています。日本海に面した地域を中心に、秋から冬にかけてのどぐろ漁が盛んです。とくに、但馬地方の香住港や柴山港などが有名で、兵庫県ののどぐろは身が締まっていて脂のりも良いと評判です。

4位:鳥取県

鳥取県ののどぐろ漁獲量は71.9トン(2019年)で、全国4位です。1位の山口県、2位の島根県に続いて日本海側の県が上位を占めています。鳥取県では、境港(特定第三種漁港)を中心にのどぐろ漁が行われています。鳥取県ののどぐろは、身が柔らかく上品な味わいも特徴です。

5位:新潟県

新潟県ののどぐろ漁獲量は67トン(2019年)で、全国5位です。県内の山北、岩船、新潟、筒石などの底引き網漁で多く漁獲されます。日本海の荒波で育ったことから身が引き締まっており、上質な脂がのっているのが特徴です。なお、新潟県産ののどぐろは8月から9月にかけての夏が旬とされており、主に焼き魚や煮つけとして食されることが多いようです。

6位:石川県

石川県ののどぐろ漁獲量は59トン(2019年)で、全国6位です。のどぐろといえば、「金沢」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、単純な漁獲量でいえば山口県や島根県に匹敵するほどではありません。

能登半島沖で水揚げされるのどぐろは、秋にかけて脂ののりが良いと評判です。石川県はのどぐろ以外にも、真鰯(マイワシ)、真鰺(マアジ)、スルメイカなどの水揚げが多いことでも知られています。とくに、秋から冬にかけては高値で取引されるのどぐろが市場の人気を集めます。

7位:福井県

福井県ののどぐろ漁獲量は29トン(2018年)で、隣県石川県に次ぐ全国7位となっています。若狭湾でのどぐろ漁が盛んで、主に底引き網で漁獲されています。福井県ののどぐろは、身が柔らかく繊細な味わいも特徴です。また、丁寧に下処理されたのどぐろの干物も人気の特産品となっています。

8位:秋田県

秋田県ののどぐろ漁獲量は22トン(2018年)で、全国8位です。9〜10月が漁の最盛期で、主に底引き網で獲られています。秋田県ののどぐろは、比較的小ぶりなサイズが多いものの、身が締まっていて味わい深いと好評です。

9位:富山県

富山県ののどぐろ漁獲量は21トン(2019年)で、全国9位です。8〜9月の産卵期前後にのどぐろ漁が行われます。富山湾は水深が深く、栄養豊富な海域として知られています。そのような環境で育ったのどぐろは、身が引き締まり脂のりも抜群です。

10位:山形県

山形県ののどぐろ漁獲量は12.4トン(2018年)で、全国10位です。産卵期は10〜11月で、9月がもっとも漁獲量の多い月となっています。山形県沖のどぐろは、他県と比べるとやや小型ですが、その分脂ののりが良いといわれています。

11位:京都府

京都府ののどぐろ漁獲量は8.3トン(2018年)で、全国11位です。舞鶴港を中心に秋が旬のシーズンとなります。京都府ののどぐろは、上品な味わいが特徴で、京料理の食材としても重宝されています。

12位:青森県

青森県ののどぐろ漁獲量は6トン(2018年)で、全国12位となっています。9月と6月に多く水揚げされる傾向にあります。青森県ののどぐろは、身がしまっていて味わい深いのが特徴です。

漁獲量の情報はないが、長崎県も有名産地

長崎県は、上記ランキングのもととなる漁獲量データがないものの、有名なのどぐろの産地として知られています。とくに長崎県の対馬近海は良質なのどぐろの漁場として有名です。「紅瞳」という名称でブランド化もされています。

長崎漁港は全国でも有数の水揚げ量を誇る重要港湾で(※特定第三種漁港にも指定)、のどぐろ以外にも鱧(ハモ)や鰺(アジ)、鰆(サワラ)、鮃(ヒラメ)などの有名産地として知られています。なお、長崎県ののどぐろは、身が締まっていて上品な味わいが特徴です。

近年はのどぐろの漁場に変化も

近年、従来ののどぐろの主要産地とは異なる地域でも、のどぐろが水揚げされるようになっています。

太平洋側に面した徳島県では、近年のどぐろの漁獲量増加に県を挙げて取り組んでいます。ワカメ、鰤(ブリ)、伊勢海老、アワビ、太刀魚なども水揚げされる徳島県ですが、水深100〜200mの大陸棚に面した県南部の海域を中心に、のどぐろの漁獲量が伸びてきました。

同じく太平洋側の宮城県でものどぐろの漁獲が報告されるようになりました。気仙沼漁港や女川漁港などを中心に、今後ののどぐろ漁の動向が注目されます。

漁場の激変ぶりを象徴するのが高級魚ノドグロ(アカムツ)だ。従来の主要な漁場は長崎県対馬沖や島根県山陰沖で、海底付近に居つきブリのように長距離を回遊しない魚だが、数年前に突如、宮城県沖に漁場が出現した

出典:温暖化で激変! 全国漁港調査で明らかになった最新「おさかな分布マップ」 – 社会 – ニュース|週プレNEWS

のどぐろの主要産地が日本海側に集中していることを考えると、太平洋側での新たな漁場の出現は注目すべき変化といえるでしょう。黒潮の影響などにより、のどぐろの生息域が広がっている可能性もあります。

まとめ

のどぐろは山口県、島根県を筆頭に日本海側の県が有名産地となっており、漁獲量ランキングの上位を占めています。また、比較できる漁獲量のデータはないものの、長崎県などものどぐろの有名産地として知られています。

さらに近年は、のどぐろの主要産地とは異なる太平洋側の宮城県などでものどぐろが水揚げされるなど、新しい動きも見られます。今後ものどぐろの産地は変化していく可能性があるでしょう。

旬の時期にはのどぐろが市場に多く出回りますが、店頭に並ぶのどぐろがどこで水揚げされたものなのか、産地表示をチェックしてみるのもおもしろいかもしれません。産地の特色を意識しながら、ぜひおいしいのどぐろを堪能してみてください。

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  1. 夏バテを吹き飛ばせ!のどぐろの香味和え
  2. のどぐろのアヒージョ
  3. のどぐろの一夜干を使った香草ホイル焼き
  4. のどぐろ中華風煮込み
  5. のどぐろの炊き込みカレー飯
  6. のどぐろの南蛮漬け
  7. のどぐろ一夜干を使ったムニエル
  8. のどぐろ一夜干を使った和風おにぎり
  9. のどぐろ一夜干を使ったアクアパッツァ
  10. のどぐろの一夜干しの炊き込みご飯

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